カシュガイ族
Kashgai
歴史
カシュガイ族は、何世紀にもわたって現イラン南西部に住んでいるペルシャの遊牧民族です。
現在の地にやってくる前は、中央アジアとコーカサス地域に住んでいました。
多様な歴史のおかげで、彼らの絨毯にはトルクメンやコーカサス、そして現在彼らの近くに住んでいる他の部族など、多くの地域の芸術的スタイルとの類似性と影響が認められます。
カシュガイ族は16世紀以来イランで結びついてきた、さまざまな部族のサブグループで構成されています。
彼らはザグロス山脈近くの地域で、夏と冬の牧草地を羊や山羊の群れとともに移動。
一部の推定によると、現在イランには40万人近くのカシュガイ族が住んでいるといいます。
遊牧生活を制御しようとする政府の抑圧的な試みに耐えてきた彼らは、強くて誇り高い人々として知られます。
今日では村に定住しているカシュガイ族も多いものの、一方で今も遊牧民の牧歌的な生活を送る人々もいます。
カシュガイ族の暮らし
カシュガイ族の女性は、流れるような長いスカートと装飾的なスカーフを備えた鮮やかな色の衣装を身にまとっています。
彼らの敷物と織物は、伝統的にイランの都市シラーズの市場で扱われてきました。
カシュガイ族にとって夏と冬の牧草地の間に位置するシラーズは、現在ファールス州の首都であり、かつてザンド朝の時代(1700年代後半)にはイラン全体の首都でもあありました。
美しい庭園、モスク、熟練した詩人、魅惑的なバザールで有名なこの街は、今日でも繁栄しており、庭園の都市とも呼ばれています。